ららマジ第二幕、元ネタ解説

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元ネタ解説、第二幕『アマデウス』。

作中で触れているネタが多いので、その分、小ネタを拾っています。

アマデウスには5つの意味がある

そんなに意味があったかな?と、疑問を持たれた方もいるかもしれませんね。

さっそく見てみましょう。

  1. 第二幕のタイトル
  2. 第二幕のディスコードの名前
  3. ラテン語で「神に愛される」(天才)という意味
  4. モーツァルトのミドルネーム
  5. 戯曲のタイトル(と、それを映画化したもの)

これで5つです!

 

1と2については第二幕そのもの。

3と4に関しても、作中で触れています。

5は、ピーター・シェーファーによって作られたモーツァルトサリエリの人生の史実を大きく脚色した作品です。

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それだけ知っておいてもらえれば、このあとの解説も大丈夫。

まず、モーツァルトから始めましょう。

 

 

モーツァルトと変態チューナー!!

これほど世界的に有名な人もなかなかいないでしょう。

 

誰もが知るオーストリアの音楽家

古代派音楽の代表的存在。

それがモーツァルトです。

 

意外と下品だったようで……

有名どころで、『俺の尻をなめろ』という作品があります。

ドイツ語を直訳すれば「俺の尻をなめろ」、意訳すると「糞食らえ」です。

 

妻のコンスタンツェにも、卑猥な内容の手紙を送っていたそうで、

そういった人柄が戯曲の『アマデウス』でも描かれていました。

 

サリエリが初めてモーツァルトに会った時のことです。

モーツァルトがコンスタンツェと下品な話をしていたところを、サリエリが目撃します。

 

サリエリモーツァルトのことを「あんな良い曲を作っていたのに。なんてヤツだ!」と思うのも無理はありません。

曲にあるような、優雅さや魅力は無かったのですから。

 

ところで第二幕で、紗彩ちゃんに……

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変態チューナー呼ばわりされていました。

菜々美といちゃいちゃしているとか、ハーレム計画を立てているとか。

いろいろ言われていましたが、これらはモーツァルトの人柄が元ネタだったのではないかと思います。

 

 

古典派音楽バロック音楽の矛盾

第二幕の第2場1より

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バロック音楽時代のヨーロッパの街並がモチーフであるとホニャちゃんは言っていました。

 

先ほどモーツァルト古代派音楽の代表的存在と言ったばかりです。

バロック音楽と古代派音楽、どちらもクラシック音楽の時代のことですが、

時代が違うのは、なぜでしょうか?

 

バロック音楽とは、1600年代初頭から1700年代半ばまでです。

この時代の有名な人といえば、バッハさんですね。

 

一方、古典派は1730年代から1810年代までの短い時代でした。

バロック音楽の次に古典派の時代だったことになりますね。

 

以上のことから、考えられるのは……

古典派の時代が短かったため、街並はバロック時代とあまり変わらなかったということ。

そのためホニャちゃんは街並からバロック時代と推測したのだと思われます。

 

 

ヨーロッパの街並とポスター

第2場でヨーロッパの街並を進んでいくと、

通行人がパンフレットを持っていたり、背景にポスターが貼ってあったりしました。

 

今度は、このポスターをよく見てみましょう。

まずは夢世界が変質する前の紗彩バージョンです。

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次に変質後の菜々美バージョン。

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キャラクターのシルエットも変わっていますが、実は文字も変わっています。

画像では分かりにくいので、抜き出してみましょう。

Solo Concert

Amadeus

SAAYA KUJYO VIOLIN CONCERT

(紗彩バージョン)

YUUKI NANAMI FLUTE CONCERT

(菜々美バージョン)

201?年 ?月21日

????第一ホール

この中で気になるものは、日付です。

21日と言えば、8月21日の紗彩ちゃんの誕生日しかありませんね。

 

 

第3場の背景の元ネタ、ガルニエ宮

第3場の背景といえば、これ!

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先ほどのポスターにも舞台と同じデザインが使われていました。

この背景の元ネタはフランス、パリにあるガルニエ宮です!!

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写真はWikipediaより引用*1

舞台の装飾が同じですね。

奥のカーテン、実物にしか見えませんが、書き割りになっています!

 

ちなみにガルニエ宮、外から見ると正面に7つの胸像があるのですが、

その真ん中の胸像がモーツァルトです。

 

 

ところで、アマデウス(ディスコード)の外見ですが……

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パーツごとに見ると、中央の建物、周りに浮いている柱、後ろにある赤い布に分けられます。

 

色合い的に、中央の建物の屋根部分は、ガルニエ宮の銅の屋根が近い。

円柱の柱はガルニエ宮外観の正面にある柱。

布は舞台に使われている赤いカーテンのような気がします。

四角い柱は分かりませんでした。

 

他にも、モーツァルトの生家や映画「アマデウス」で使われたロケ地などと比較しましたが、これが一番しっくり来ます。

 

 

話がガルニエ宮に戻りますが……

完成したのは1875年で、バロック時代とは異なります。

ですが、ご安心ください。

外装・内装ともにバロック様式となっております。(ぇ

 

これも遠くから見えたのかは分かりませんが、ホニャちゃんがバロック時代と推測してもしょうがないですね。

次に取り上げるのは、ホニャちゃんの発言です。

 

 

お疲れちゃーん

先ほどと同じ、第3場の2から。

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チューナー、菜々美、

お疲れちゃーんニャ!

第一幕には無かったコメディ系のネタです。

これはお笑いトリオ、インスタントジョンソンの代表的なネタ

 

正確に言えば、そのメンバー、ゆうぞうさんの持ちネタです。

ちなみに奥さんは、ヴァイオリニストの楢村海香さんだそうで、

もしかしたら、ヴァイオリンつながりでネタを入れたのかもしれませんね。

 

次もホニャちゃんの発言から!

 

 

何度でも蘇るさ

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「この世にノイズという害悪がある限り、私は何度でも蘇るニャー!」

「それ悪役さんのセリフじゃない?」

菜々美にまで突っ込まれています。

(第1場4なので、時系列的にはこちらが先)

 

ラピュタは滅びんよ、何度でも蘇るさ。」でおなじみですね。

映画『天空の城ラピュタ』に出てくる悪役、ムスカ大佐がおそらく元ネタです。

 

さて、モーツァルトからムスカ大佐まで、だいぶ脱線しました。

一度、『アマデウス』に戻りましょう。

 

 

紗彩ちゃん、自分を『アマデウス』のサリエリに例える

1周して戻ってきました、『アマデウス』です。

まだ重要な人物を紹介していませんでした。

 

アントニオ・サリエリ、『アマデウス』の主人公です。

アマデウスの主人公はモーツァルトではありません。サリエリです。

 

 

一度、『アマデウス』の中身を振り返ってみましょう。

 

サリエリモーツァルトの曲を聴いて、素晴らしいと評しました。

当然ながら周りの評価も高い。

 

しかし、モーツァルトは品が無く、サリエリが「イメージしていたのと違う」と落胆してしまう。

そのあと「なんであんなヤツに」と才能を持つモーツァルトに嫉妬するのです。

 

サリエリモーツァルトに対して友人のように接していましたが、裏では評価が落ちるように妨害していました。

モーツァルトを近くで見るあいだに、サリエリはその才能にどんどん嫉妬していきます。

そしてサリエリモーツァルトを毒殺するのです。

 

第二幕では紗彩ちゃんは自分自身をサリエリに、そして菜々美をアマデウスに例えていました

このままでは、自分がサリエリになってしまうと。

才能を持つものに嫉妬し狂う『サリエリ』に、です。

 

 

神を殺すもの、サリエリ

サリエリの解説がまだでしたね。

サリエリはイタリア生まれの作曲家。

ベートーヴェンシューベルト、リスト、チェルニーなどを育てた名教育家です。

 

 

それから、サリエリは熱心なカトリックですね。

 

アマデウス』でサリエリは、粗暴なふるまいをするモーツァルトが許せませんでした。

サリエリは神を拒み、神が彼に才能を与えたことが許せず怨むようになります。

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映画『アマデウス』より、サリエリが十字架を火にくべるシーン。

 

これがディスコード戦の演出の由来となったんでしょう。

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この紗彩ちゃん、キリストの磔刑のように見えます。

自身の罪悪感を、夢世界で表現したのでしょうね。

紗彩ちゃんが吊るされているのは、サリエリカトリックだったことも関連しているのだと思われます。

 

アマデウス』は2人の人生を脚色して描いていた作品です。

実際のサリエリモーツァルトがどうだったのか気になりますよね。

 

 

二人の関係は?

実際は良きライバル関係にあったそうです。

作品に描かれているような関係性は無く、むしろ敵視していたのはモーツァルトの方で、サリエリに妨害されたとでっちあげた説があります。

 

サリエリモーツァルトの才能を認めていたようで。

モーツァルトの作品を自ら指揮したり、オペラを観劇して絶賛していました。

 

サリエリは後輩の育成にも熱心で、モーツァルトの弟子だけでなく、彼の息子のクサヴァーにも教えています。

教育も無償で行ない、歌唱学校の設立に寄与したそうです。

その学校は、現在で言うところのウィーン国立音楽院ですね。

 

話が少し脱線しましたが……

このように2人の関係性は良好で、サリエリは優しい人物だったと思われます。

作中にもあるようにモーツァルトの遺作、レクイエムの初演を担当したのもサリエリです。

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重要なことを忘れていました。

サリエリモーツァルトを毒殺したという噂は、当時の新聞を通して広まったものです。

 

その噂が原因で、サリエリが重度の抑うつ病になりました。

亡くなるまで悩まされ続けたそうです。

 

サリエリといえば、紗彩ちゃんの持っていた伝記がありましたね。

次はそれに触れましょう。

 

 

サリエリの伝記は存在するのか?

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サリエリの伝記。

 

オープニングにもちょっと出てきますね。

このシーンの左側です。

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現実に存在するものでは、以下の二つが有名です。

  1. 『アントニオ・サリエリの生涯と作品について』(イグナーツ・フォン・モーゼル著)
  2. 『サリエーリ―モーツァルトに消された宮廷楽長』(水谷彰良著)

1番はドイツ語であるため、作中で使われているのは2番の可能性が高い。

しかし本の大きさや厚さがどちらも異なるので、現実には存在しない本なのかなと。

 

ところで、紗彩ちゃんの持つサリエリの伝記。

だいぶ読み古されていました。

夢世界のヨーロッパの街並がしっかり表現されていたことを、裏付けているように思えますね。

 

 

 

第三幕『どうにもとまらない』はこちら