ららマジ第四幕、元ネタ解説

f:id:citrus_pepper13:20181007164008j:plain

元ネタ解説、第四幕『マイフェアレディ』。

解説するネタが少ないので、蛇足もとい脱線しています。

ミュージカル『マイ・フェア・レディ

第四幕のタイトルにもなっているミュージカル。

あの有名な大女優、オードリー・ヘプバーン主演で映画化もされました。

マイ・フェア・レディ スペシャル・コレクターズ・エディション[AmazonDVDコレクション]

まず、その中身から紹介します!

 

酷く訛った英語  コックニーを話す花売り娘イライザ・ドゥーリトル。

その彼女の訛りを、音声学者であるヘンリー・ヒギンズは直すことができるのか?

彼とその友人である言語学者ピッカリング大佐が賭けをする物語です。

 

第四幕で、かなえは田舎者であることを窮屈に感じ、標準語を話そうとしていました。

f:id:citrus_pepper13:20181025011344j:plain

その姿は、下町の娘が上流階級の英語を学ぶさまと重なります。

 

 

ミュージカルの原作、転身物語『ピグマリオン

ミュージカルの『マイ・フェア・レディ』ですが、原作が存在します。

それはジョージ・バーナード・ショーによる戯曲『ピグマリオン』です。

第四幕のディスコードの名は原作から来ていたんですね。

 

さらに元を辿ると……

戯曲はギリシャ神話を踏まえて書かれたことが分かります。

ピグマリオン(ピュグマリオーン)は神話に登場する、キプロス島の王様の名です。

神話には次のように書かれています。

 

ピュグマリオーンは自身で彫った女性の彫像(ガラテア)に恋をしました。

彼は彫像から離れず、食事も取らずに衰弱していきます。

そして彼は彫像が人間になるように願いました。

その様子を見ていたアフロディーテが、その願いに応え、彫像を人間にしたそうです。

f:id:citrus_pepper13:20181023161329j:plain
ピュグマリオンとガラテア』wikipediaより引用*1

 

 

金髪カメレオンなディスコード

ディスコードはその名の他に、姿形にも様々な意味が隠れています。

f:id:citrus_pepper13:20181023012750j:plain

たとえば金色の毛。

ディスコードが金髪なのは、「ガングロヤマンバギャル」にかけているのもありますが……

f:id:citrus_pepper13:20181027175625j:plain

実はミュージカルの『マイ・フェア・レディ』のフェア(fair)とも関連があります。

このフェアはフェアプレイと同じ綴りなのですが、ここでは「金髪で色白の、美しい」として使われています。

 

またフェアには、皮肉として「口先だけの」という意味も有り、

これはミュージカル版において、上品な話し方を身に着けても中身が伴わなかったため、社交界デビューに失敗してしまうことを暗示していました。

あくまで推測ですが、かなえの中に方言を直すだけでは駄目だとの疑心があったのかもしれません。

それゆえにファッションにも興味を示していたとも言えます。

 

 

ディスコードの見た目と言えば、カメレオン!

ディスコードの技「擬態化」とあるように、体色を変化させて背景に溶け込む特徴がありますね。

これはまさしく田舎者が都会に溶け込むことです。

 

他にも、ディスコードの舌や体に葉っぱが付いていました。

あれは木の葉を被っている姿から田舎者をイメージしているのだと思います。

 

ということで、以上、第四幕の元ネタ解説でした。

ここから先は蛇足2本立てです!

 

 

超YMが分からない人のためのギャル語講座

第四幕で出てきたギャル語。

私が知らないものも多かったので、調べてみました。

かなえが使っていたのは第1場の1のみで、ほとんどホニャちゃんなんですよね。

f:id:citrus_pepper13:20181023012612j:plain

 

 

ガングロヤマンバギャルの目の上は白い

ガングロとは……

1990年代後半から2000年初頭頃をピークに流行したファッションスタイル。

 

渋谷や池袋を中心に流行していました。

「ガングロ」という言葉から想像が付くように顔面が黒いです。

髪を脱色して、金髪やオレンジ、シルバーに染めています。

「ガングロ」の由来は、「顔面が黒いから」とした説と「ガンガン黒い」の略とする説があるようです。

 

そして「ガングロ」の発展系である「ヤマンバ

ヤマンバ」は目の上や唇を白く塗る特徴があります。

目の下まで含めて白く塗るスタイルを「マンバ」と言い、別のものになるそうです。

私にはよく分かりません。

 

ところで第四幕でかなえが……

f:id:citrus_pepper13:20181023165702j:plain

目の周りをパンダみたいに白くするんですよー。

と言っていましたが……

 

f:id:citrus_pepper13:20181023012156j:plain
写真はパブリックドメインQより引用*2

パンダの目の周りは黒い!

「いや、突っ込むところはそこじゃない!」と言われそうですが……。

言わざるを得なかった。許せ。

 

 

矢ガモがマジでちょーヤバい事件

「パンダ」からの動物つながりで「カモ」。(強引)

f:id:citrus_pepper13:20181023012132j:plain

作中で出てきた「超ヤガモモード」とは何か。

それは「物凄く心が傷付いた状態」のこと。

 

何故、「ヤガモ」=「傷付いた」なのかと言うと……

 

1993年(平成5年)に矢の刺さったカモが発見された事件が元となっています。

東京都の石神井川で発見されたそのカモは、矢で射られたまま生きていたのです。

f:id:citrus_pepper13:20181023012230j:plain

写真はミドルエッジより引用*3

その姿が当時のメディアで話題になり、動物愛護の象徴とまでされました。

一方で、報道陣や見物人が保護の妨げとなり、問題視され社会問題にまで発展。

当時、矢ガモが一世風靡となりました。

 

そして……気付いたらギャル語になってました。

きっと、この矢ガモを見た人たちの胸が痛んだことから、その意味が付いたのでしょう。

決して、物理的に傷付いた訳ではない。

 

 

その他、作中で使われたギャル語の解説一覧

解説する必要が無さそうなものまでリストにしました。

果たして需要はあるのだろうか。

超YM 超やる気マンマン
超レシーブ 超ウケる(ゲーム内でホニャちゃんの解説有り)
じゃねバーイ じゃあね、バイバイ
マジで~する5秒前

マジで切れる5秒前(MK5)、MajiでKoiする5秒前などの応用有り

チョベリバ 超ベリーバッドの略、チョベリグの逆の意味
マジでちょーブルー ブルー、気分が落ち込んだときの表現
バリ バリバリ
アゲぽよ テンションが上がった状態
アゲアゲ+ぽよ(かわいらしい音を付けただけで特に意味は無い)
オニ頑張る 人並みはずれた強さ、鬼並み+頑張る
キャピキャピ 若々しい女性のさま
シカッティング しかとする(しかと+ing)

ギャル語講座は、これで終わり。

ラストは第四幕で疑問に感じたことについて。

 

 

田舎コンプレックスは音楽から遠ざかる理由になりえたのか?

ノイズは宿主である器楽部員を音楽から遠ざけようとしています。

それは心の傷を広げることで『救い』を奪うことで行なわれました。

『TIPS:呪い』

ノイズと呼ばれる魔法生物に精神を侵され、心の傷を広げられることで『音楽への思い』を奪われた状態を指す。

 

第一幕から第三幕を見ると…

  • 第一幕 天才としてのプレッシャーからささいなミスが原因で、あがり症を発症。人前で演奏するのが怖くなった。
  • 第二幕 努力をするも才能を持たないがゆえに挫折。音楽を続けるのを諦めようとした。
  • 第三幕 男性恐怖症のため、男性の前で演奏できない。

それぞれ心の傷によって音楽から遠ざかる明確な理由がありますね。

 

しかし、第四幕では……

田舎者であることを気にしている⇒音楽から遠ざかる?

あれ? 心の傷と音楽に関連が無い?と、疑問に思ったので。

 

それについて検証してみましょう!

 

 

かなえが入部した経緯を振り返る

かなえが東奏市に引っ越してきたところから追いかけて見ましょう。

f:id:citrus_pepper13:20181024230759j:plain

チューナーズノート(p64参照)にも以下のように書いてあります。

父親の転勤により中学入学と同時に東奏市に引っ越してきた。

 

そして転校初日に紗彩ちゃんに出会います。

この時の紗彩ちゃんとのやりとりが救いになっていましたね。

f:id:citrus_pepper13:20181024233055j:plain

 

のちに紗彩ちゃんと親しくなっていき……

かなえは器楽部へと入ります。

f:id:citrus_pepper13:20181024230946j:plain

これが東奏に来てから器楽部入部までの流れです。

 

 

話が脱線しますが……

転校初日なので、かなえは中学1年、紗彩ちゃんは中学2年となります。

きっと紗彩ちゃんもガーデニング初心者だったのでしょう。

f:id:citrus_pepper13:20181024233400j:plain

誕生日ストーリーで、きゅうり・ナス・トマト(大玉)・にんじんなどを収穫していましたが……

当時植えていたミニカボチャは初心者向け

痩せた土地でも育ちやすく、病気に強いので、手間がかかりにくいのです。

 

ついでに、もう1つ。

今のかなえがあまり訛っていないのは、入学からすでに2年経過していたからなんですよね。

都会になじむために、彼女なりに努力していたのが伺えます。

 

 

救いと経緯から音楽から遠ざかった理由を説明する

脱線していたので、おさらいです。

 

転校初日、紗彩ちゃんと何気ないやりとりをします。

これがかなえにとっての『救い』でした。

それをきっかけに先輩を慕うようになり、追うように器楽部へと入部。

これが一連の流れです。

 

つまり、かなえの器楽部入部は紗彩ちゃんがきっかけ!

慕う要因となった『救い』を奪うことは、器楽部へ入る機会を奪うことと同じなんですね。

 

まとめると……

心の傷(田舎コンプレックス)の改善⇒紗彩ちゃんを慕う⇒器楽部入部のきっかけ

 

ノイズの影響を受けた状態で……

心の傷が悪化⇒紗彩ちゃんを慕わなくなる⇒器楽部に関心がなくなる(音楽から遠ざかる)

 

『心の傷』と『音楽への思い』を結び付けていたものは、紗彩ちゃんだったんですね。

 

ちなみに、傷が悪化した状態が第四幕の冒頭で描かれていました。

紗彩ちゃんに耳を貸さずファッションに超YMな、かなえです。

f:id:citrus_pepper13:20181025011734j:plain

と言う事で、キャラクターの心情が明確に理由付けされているものを1つ紹介してみました。

メインストーリーが緻密に計算されて作られていることを感じてもらえたら、私としてはうれしいです。

 

 

 

ここまで読んで頂きありがとうございます。

第五幕『ある晴れた日に』の元ネタ解説も気長にお待ちいただけたら幸いです。