ららマジ 各チャプターの元ネタまとめ

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各幕のタイトルの由来について、まとめたものです。

第一幕から第六幕は個別に書いていたので、蛇足付きでざっくりと。

記事に出来なかった第七幕以降をメインに書いています。

第一幕『いばら姫』

タイトルの『いばら姫』はグリム童話が元でした。

呪いにかかった姫を王子が助けに行くお話です。

作中では、ホニャちゃんが菜々美のことを『いばら姫』に例えています。

 

また第一幕には、『いばら姫』の類話であるバレエ音楽の『眠れる森の美女』の影響も見られました。

その証拠に、ディスコードとして邪悪な精霊カラボスの名が使われています。

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すべてのはじまりは、この『いばら姫』から……。

 

 

第二幕『アマデウス

音楽の天才モーツァルトに嫉妬した友人のサリエリを描いた戯曲『アマデウス』。

凡人が天才に嫉妬し、苦悩の末に……最も敬愛していた存在を自らの手で死に至らしめる悲劇。

第二幕では菜々美をモーツァルトに、紗彩自身はサリエリに重ねていました。

菜々美に対するきつい言動があったのも、心の内にあった葛藤のあらわれだと思います。

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第三幕『どうにもとまらない』

第一幕と第二幕が重めの内容だったためか、第三幕はコミカルな回となっています。

タイトルは山本リンダの『どうにもとまらない』ではなく……

アニメ『まりあ†ほりっく あらいぶ』のエンディングテーマ、カバー曲の『どうにもとまらない』が元であると考えています。

主役が男性恐怖症で高身長などの共通点が理由として挙げられますね。

 

ひかり先輩と言えば、ストーキング……。

いや、尾行ですね。

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LINEのスタンプでも電柱がネタにされていたり、スマホの通知に「尾行の心得」なんてものもありました。

 

 

第四幕『マイフェアレディ』

第四幕はミュージカルの『マイ・フェア・レディ』。

田舎訛りにコンプレックスを持つ娘が主役の物語でした。

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ららマジで初めて水着が登場した回です。

その後、イベントでしばらく出なかったため、チューナーズノート2(イラスト集、2018年3月5日初版)に載っている「唯一の水着姿」になっています。

前回からだいぶ時間も経っているので、チューナーズノート3が出版されたら載せてほしいですね。

 

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それから一昔前のギャル語も出てきました。

かなえよりもホニャちゃんの方がギャル語を多用していたことは内緒です。

 

都会の女の子を目指すわりには、色々とずれていますよね。

でも、そこがかなえらしくて良いと思います。

 

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第五幕『ある晴れた日に』

長崎を舞台にした、没落藩士の令嬢とアメリカ海軍士官の恋愛の悲劇、『蝶々夫人』。

タイトルの『ある晴れた日に』は、オペラ『蝶々夫人』の第2幕で歌われるアリアです。

蝶々夫人は、夫がいつか必ず戻ってくると信じて歌います。

 

また、結菜が百花に貸した小説の『車輪の下』もストーリーに深く関わっていました。

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第五幕で扱われた元ネタは、どれも悲劇的な物語です。

そのような側面から見ても、『あの日』が悲惨なものだったと窺い知ることができます。

 

第3場、間奏曲の『ディエス・イレ』は、ミサで用いる聖歌(レクイエム)の曲目が由来でした。

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第五幕はディスコード「ディエス・イレ」の印象が強く残っていますが、器楽部の創立に関わる重要な話でもあります。

結菜先輩は東奏学園器楽部のブログ。でもトリを務めていましたね。

 

 

第六幕『学園天国』

フィンガー5の『学園天国』。

クラスで一番の美人の隣に座れるかどうかで、学園生活がどうなるかが決まる。

勉強する気もしない気も、席替えにかかっている。

 

そんな歌詞から伝わる、期待と不安の表裏一体感。

第六幕では、同じような想いが込められています。

 

学園を卒業したあとの不安と、器楽部に振り回される、あの訳が分からない楽しさ。

同じ先が見えないものでも、気持ちは180度変わりました。

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さらに、西村悠氏の代表作『夏空のモノローグ』を想起させる言葉や場面もありました。

作品を代表する名言「泣くな。明日はきっといい日だから」からも、西村氏が「今日」や「明日」に込めた特別な想いが強く感じられます。

 

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ららマジでも「明日」は特別な意味を持って登場しました。

ゲーム内最後のイベントとなった『また明日』。

 

終止線で閉じたその明日も、きっとユーザー次第で変わります。

明日が良い方向に向かうと、私は信じています。

 

 

第七幕『マランドリーノ』

フランツ・フォン・スッペ作の小歌劇『Banditenstreiche(怪盗団)』。

作中でも解説があるように、怪盗団に登場する首領の名がマランドリーノです。

政略結婚を強いられた恋人たちを救うために義賊マランドリーノが大活躍。

で、そのついでに大金をせしめるって痛快な物語なのだニャ。

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 凜先輩の兄がミステリ好きという事で、クローズドサークルの定番中の定番「嵐の館」が舞台になっています。

かまいたちの夜』『名探偵コナン』『金田一少年の事件簿』のパロディが見られました。

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第七幕は演出も凝っていて、Live2Dの立ち絵だけでなく、Questパートのミニキャラの衣装も変わっています。

メモリアルドレス(アナザーを含む)は基本的に制服姿だったので、この時の探偵姿の凜先輩を使ってみたかったですね。

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第七幕はスッペの怪盗団に合わせてストーリーが展開されます。

探偵の凜先輩(自我)が怪盗の凜先輩(救い)を捕えようとしていました。

 

同時に、「私」が「私らしさ」を追求する物語にもなっています。

追い求める「私らしさ」が、凜先輩の兄やさくら先輩、他の器楽部員の姿となって(怪盗が変装して)登場しました。

この「私らしさ」を「他の誰かに追い求めてしまったこと」が、凜先輩の心の傷です。

 

第七幕で登場したディスコードの名は「トレーサー」でした。

「トレーサー」とは、追跡者です。

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第七幕のノイズが、凜先輩の救いを手に入れられなかったことを含めると……

  1. 凜先輩の傷。「自分らしさ」を他者に追い求めたこと。
  2. 怪盗を追う探偵であり、心の傷を抱えた自我。(1の比喩)
  3. 救いを捕まえるべく、追いかけ続けるノイズ。

トレーサーには3つの意味がかかっていますね。

 

 

第八幕『都囃子』

落語家が高座に上がる際にかかる音楽を『出囃子』と言います。

女性落語家「露の都氏」が使用する『都囃子』も、その『出囃子』のひとつです。

 

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第八幕のラスト、調律後の萌ちゃんが夢世界での冒険をネタに落語を披露していました。

これを物語の構成として捉えると、ゲリラ公演に至るまでの「夢世界の冒険」が、そのまま「公演のための出囃子」になっています。

 

タイトルが「女性の落語家」「音楽」「物語の構成」と様々な面から関与しているのは、さすがとしか言えません。

 

第八幕は『地獄八景亡者戯じごくばっけいもうじゃのたわむれ』に沿った展開がされました。

ディスコードの人呑鬼じんどんきは、その落語で登場する鬼です。

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今回の救いで、アミ先輩を師匠と呼ぶに至った経緯が描かれています。

萌ちゃんが落語に対して真剣だったあまり、周りが見えていなかったことをアミ先輩に気付かされました。

 

余談ですが、この「相手を楽しませようとする姿勢」は、ブログでも非常に大事です。

独りよがりな記事になると、如実に数字で出てきます。(戒め)

 

また、かなえが紗彩ちゃんを慕って器楽部に入ったのと同じパターンで、先輩と同じ部活に入りたいという動機で入部していましたね。

 

 

第九幕『美しく蒼きドナウ』

映画『2001年宇宙の旅』で使用されたウィンナ・ワルツ『美しく蒼きドナウ』。

2001年宇宙の旅』は人間がモノリスに触れてスターチャイルドに進化するお話です。

映画の主にエンディングで『美しく蒼きドナウ』が使われています。

 

第九幕のモチーフに関しては、西村氏がインタビューで答えていました。

僕は「2001年宇宙の旅」という映画で“主人公が人間から離れて行く”ということに孤独を感じたんです。

蒼も自覚はないのですが、同じような孤独を抱えています。

でも、映画とは違って、ラストはちゃんと器楽部に落ち着く。

そういうお話にしたいなと思っていました。

シナリオ担当・西村悠氏&A-1 Pictures担当者インタビューから引用)

 

そして第九幕のラストの会話が、以下のようになっています。

調律師君、今日は君のために、

美しく蒼きドナウ』を演奏しよう。

君によって終わった私の物語と  

君によって始まるであろう、私の物語のために、ね。

どうやら私のドナウは、

音楽室で流れるべきものらしいから。

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一方は孤独な宇宙空間でエンディングを迎えた映画で。

もう一方は、器楽部の皆がいる第三音楽室で終わる蒼先輩の物語になっています。

2つの物語が、孤独を軸に対比している、蒼先輩らしい素敵なジョークですね。

 

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ディスコードのアレキシサイミアとは、失感情症のこと。

自らの感情を自覚・認知したり表現することが不得意な傾向を指します。

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夢世界の蒼先輩は自分の感情に疎く、器楽部に入部する動機が不鮮明になっていました。

救いでは、器楽部の音に惹かれて心に関心を持ち、入部したと描かれています。

おそらく器楽部への入部によって、自身でも気付かないうちに彼女の持つ孤独感を癒していたのでしょうね。

 

 

第十幕『雨だれ』

クラシック音楽で最も名の知れた作曲家、ショパンの『雨だれ』。

第十幕は雨が印象的だから『雨だれ』なのではなく、曲の成り立ちに関するエピソードが関わっています。

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名曲『雨だれ』が生まれた背景には、ショパンの恋人の存在がありました。

恋人の名は女流作家のジョルジュ・サンド

 

二人が地中海に浮かぶ島マヨルカ島へ、病弱だったショパンの静養を兼ねての長期旅行の最中でした。

ある日、サンドはショパン修道院に残して買い物に出かけます。

しかし、突然の嵐が島を襲いました。

 

持病の肺結核をこじらせ、死の淵を彷徨うショパンは不安に苛まれます。

サンドの行く山道は細く険しく、激しい雨で、馬車が転落するのではないかと心配で仕方がありません。

 

不安と恐怖に縛られたショパンは、雨音の響く部屋で我に返ります。

この妄想は自身の心の弱さが生み出したものだったと悟るのです。

彼女が修道院に帰ると、一人残されたショパンは作曲したばかりの『雨だれ』を弾いていました。

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ショパンと同じく、春香先輩も心が弱くなっていたことがきっかけです。

具体的には 「周りの人に置いて行かれる気持ち」や「自分だけが前に進めていない感覚」として描かれています。

 

高校への進学という不安な時期に、あーちゃんや遼平と自分を比べてしまった。

受験して違う高校へ行く2人に、恋愛や将来の夢でも比較して……。

2人の事情や状況から自信を喪失し、自分を卑下したことがきっかけだったのでしょう。

 

春香先輩が幼児退行していたのは、心が弱くなって保護してもらいたい欲求が強まった結果です。

ディスコードのリグレッションは、心理学における退行(Regression)を意味しています。

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受け入れがたい状況に対し、心を守ろうとして行われた防衛反応ですね。

 

2人と比較し、自信を失った春香先輩からは、いつもと変わらない蒼先輩が癒しになったのでしょう。

本人にはまったくその気がありませんでしたが、他者に追従しないマイペースな性格が良い方向に働いていました。

マウスピースの練習で一歩前に進み、そこから「前に進んでいる自分のイメージ」が生まれ、救いになっています。

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このイラストだけを見ると、色々と勘違いされそうですけどね。

 

 

第十一幕『ハッピーアンバースデイソング』

ディズニー映画『不思議の国のアリス』より『HAPPY UNBIRTHDAY!』。

意訳すると「何でもない日、おめでとう!」になります。

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この「Unbirthday」は、ルイス・キャロル作の『鏡の国のアリス』に出てくる造語が元です。

 

第十一幕は亜里砂の精神的な強さが際立っています。

フランスで生まれ育ったクォーターであり、その国民性が出ていました。

フランスでは意見をしっかり持ち、それをはっきり主張することが当たり前のようです。

当たりが強く見えるため、性格がきついと勘違いされる要因にもなっています。

 

救いを奪われた亜里砂は、救いを取り戻すために進み続けました。

それに対し、ノイズは何度もループさせる対策を取ります。

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繰り返す事、約4万5千回。

その膨大な回数から、亜里砂の持つ意志の強さが伺えます。

 

ディスコードのジャバウォックも『鏡の国のアリス』に登場するキャラクターです。

アリスの原本の2作目。

鏡の国のアリス』には  

詩の中にしか出てこない

邪悪なケモノがいる。

いわく、その名は「言語の混沌」。

その咆哮で亜里砂から真実の言葉を

奪ったノイズにはふさわしかろう。

彼の者の名は

『ジャバウォック』!

(第十一幕でのホニャちゃんの解説より)

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ジャバウォックが「jabber(わけのわからないことをぺらぺら喋る)」を由来とする説があります。

亜里砂の強い精神に対抗するには、惑わすしかなかったんですね。

 

今回、ホニャちゃんがディスコードを名付けていますが、十三・十四幕でも同様の解説があります。

多分ですが、今までのディスコードもホニャちゃんが命名していますね。

 

第十一幕の元ネタに関しては、解説しているブログがあるのでリンクを載せておきます。

原作のイラストを載せて紹介しているので、時間があるときに読んでみてください。

『かおすもにゅめんたむ』より【第3場追記】ららマジ第11幕の不思議の国のアリスの元ネタ

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解説を丸投げしたついでに、どうでもいいことを一つだけ。

マッドハッターの帽子にある「10/6」は値札で、「10 shillings and 6 pence」の価値があります。

 

不思議の国のアリスが刊行された1865年当時の為替で考えると、1ポンドは現在の日本円で7~8万円前後の価値。

『1ポンド = 20シリング = 240ペンス』に当てはめて計算すると、帽子の値段は現在の日本円で約4万円くらいになるそうです。

 

 

第十二幕『カノホナピリカイ』

BEGINの名曲「涙そうそう」をケアリイ・レイシェルがアレンジしたカバー曲。

『Ka Nohona Pili Kai(カ・ノホナ・ピリ・カイ)』はハワイ語で「海辺の家」です。

 

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原曲の『涙そうそう』は早くに亡くなった兄を想って歌詞がつけられました。

アレンジした『カノホナピリカイ』は子供の頃を過ごした祖母の家を思い返し歌った曲で、2曲とも家族との思い出が共通しています。

 

第十二幕の幸ちゃんは、「家族の絆」を大事にしていたがために、父親との思い出を憶えていると嘘を吐いていました。

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夢世界の砂浜には、3種類の写真が降ってきます。

  • 幸の認識している家族。(母・姉・幸の家族写真)
  • 父親との思い出を共有する家族。(父・母・姉の家族写真)
  • 父親を憶えておらず、置いてかれた幸。(幸だけの写真)

家族4人で遊んだ砂浜で、誰かが欠けているのは非常に不自然です。

 

A he wehi ho'i ko hi'ikua e

(この世を去りし人々は 美しい思い出となり)

E kahiko mau nei

(いつまでも褪せることなく 輝いている)

『カノホナピリカイ』の歌詞より一部引用

 

母と姉からすれば、父との思い出は美しいものです。

しかし思い出を嘘で補っている幸にとって、それは悩みの種。

家族としての自然な在り方クーポノ・オハナ」が幸を苦しめていた原因だったのでしょう。

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父に「ステージの真ん中で咲く華」と名付けてもらった姉に嫉妬したり、複雑な気持ちを抱いていたはずです。

次の調律が幼馴染の智美で、姉の真中華ではなかったのも腑に落ちるかと思います。

 

 

第十三幕『チェインギャング』

ロックバンド「THE BLUE HEARTS」より『チェインギャング』。

仮面をつけて生きるのは 息苦しくてしょうがない

どこでもいつも誰とでも 笑顔でなんかいられない

『チェインギャング』の歌詞から一部引用

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第十二幕と同じく、第十三幕もホニャちゃんによるディスコードの命名がありました。

社会の中で形作られる

自己のイメージ  

智美が押し付けられた『ペルソナ』

それこそ、我らが倒すべき

邪悪の名だニャ!

 

このペルソナ(仮面)は、主にけんかに強い兄のイメージが原因になっています。

ですが、智美のツリ目気味で口調も荒いところも、クラスメイトにヤンキーと思われるのに一役買っていたのかもしれません。

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『チェインギャング』の歌詞「仮面をつけて生きるのは 息苦しくてしょうがない」が、そのまま第十三幕の内容をよく表しています。

他人の勝手なイメージに腹が立ち、イライラする感じが、ですね。

 

前回は亡くなった父親を扱っていたため、終始空気が重めでした。

それに反してか、第十三幕は軽めの印象です。

夢世界で、兄たちが『爆筋の楓兄弟』として出てきたり、DVD付き成人誌などのネタが多めでしたね。

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自分の気持ちにきちんと整理をつけて爽快に終わるところも、幸の回とは対照的でした。

 

 

第十四幕『Trust』

ヘヴィメタルバンド「Megadeth」から『Trust』。

バンド名をもじったGamedethのロゴが麻衣先輩の服に描かれています。

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第十四幕は、タイトル通り「信頼」がテーマになっていました。

この回は、『Trust』の歌詞を読んでみるのが面白いですね。

ここでは一部を抜き出して紹介しますが、興味のある方はぜひ全文を調べてみてください。

Trust hurts

(信頼とは心の痛み)

Why does trust equal suffering

(どうしてこんなにも信頼に苛まされるのだろう)

 

信頼とは、口に出してみると不思議と胡散臭くなるもので、時間を重ねつつ、行動や姿勢で示すしかないもの。

たとえ考え抜いたところで、簡単に答えが出るものではありません。

 

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麻衣先輩は、ライブに行きたくて、吐いた嘘で苦しんでいました。

しかし、大会の、あの時のチームプレイでの一体感も忘れなくて。

 

自分のしていることは裏切りではないのか、悩んで、悩んで、悩み続けて。

キャプテンの美咲に打ち明け、1on1の試合で、ドラムをやりたい意思を示しました。

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自らを裏切り者と心のどこかで

責め続けた。

その苦しみに名をつけるのなら。

かの者の名はネメシス。

怒りと断罪の女神の名こそ、

この邪悪にはふさわしい!

(毎度おなじみ、ホニャちゃんの解説から)

ネメシスはギリシャ神話の女神。

人間が神に働く無礼に対する、神の憤りの擬人化です。

 

ライブへ行くために吐いた嘘。

バスケをやめ、高校ではドラムをやりたいという気持ち。

バスケ部の面々に対する罪悪感が、心の傷になっていました。

 

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第十三幕は明るい性格で、他人を疑わず、推論より直感重視な麻衣先輩らしい回です。

相手を信用していなければ、きっと美咲の言葉はエゴにしか映らなかったと思います。

Trust、信頼とは、双方向によってなされるものなのでしょうね。

 

話が逸れますが、いつものキャラクター紹介が無かったのは、ちょっと残念でした。

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第十五幕『My Road,My Journey』

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予告によると雪菜先輩の調律回です。

この道わが旅』(My Road,My Journey)は『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』のエンディングテーマ。

テレビアニメ『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』のエンディングテーマとしても使われていますが、本編との関連性は不明です。

 

予告では「ガンガンいくぜ!」や「スラノイズ」、「勇者がドラゴン退治」などドラクエらしきネタが見られます。

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また、雪菜先輩は共感覚の持ち主であることが示されていました。

いつかのサントラ発売記念インタビューの、いとうけいすけ氏の予想が当たっていたようです。

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雪菜先輩と、次の真中華の調律回、見たかったですね……。

 

 

以上で、元ネタ解説編は終わりです。

それぞれのチャプターに付けられた意味を、私なりに解説してきましたが……

それらは、あくまで『ららマジ』のシナリオが物凄くよく考えられていることを示す一つの要素でしかありません。

 

Twitterなどで感じましたが、作品を楽しむ方法はユーザーによって様々です。

私としては、その手段の一つに考察があると思っています。

読者の中に、記事を通して、普段と違う視点から『ららマジ』に興味を持ってもらえた方がいたのなら、筆者としては嬉しい限りです。

 

『ららマジ』に関わったクリエイターの皆様に感謝を  

 

そして、いつかまた。

第三音楽室で会える日を心待ちにしております!

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