ららマジ 推測:ホニャの正体3~ニーベルングの指環5の章~

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ららマジの裏側推測シリーズ、ホニャの正体編その3。(全3回)

ニーベルングの指環編(全4回)の内容を含みます。

ホニャの過去について説明します。

元ネタ解説のはじまり

当ブログでは、これまで各幕のタイトルの元ネタを調べてきました。

これらを調べるきっかけは、とある違和感にあります。

第一幕のタイトルに少しだけ違和感を覚えたのです。

 

各タイトルはすべて「音楽に関係するもの」が由来になっています。

そしてタイトルの付け方には、3つのパターンがありました。

 

1つは、その幕で描かれるヒロインの心情に結び付いたもの。

例えば、田舎訛りを気にしている娘が主役の、ミュージカル『マイフェアレディ』。

大切な人が戻ってくると信じて歌われるアリアの『ある晴れた日に』。

 

第三幕『どうにもとまらない』の元ネタ解説も、男性恐怖症に結び付く何かがあると考え、たどり着いた結果が『まりあ†ほりっく』でした。

 

もう1つは、夢世界のモチーフとなるパターン。

小歌劇『Banditenstreiche(怪盗団)』の展開が、そのまま受け継がれた第七幕の『マランドリーノ』。

第八幕『都囃子』では、落語『地獄八景亡者戯じごくばっけいもうじゃのたわむれ』がモチーフでした。

 

3つ目は、両方を兼ね備えた場合です。

第二幕『アマデウス』は凡人が天才に嫉妬する物語で、夢世界がバロック時代のヨーロッパでしたね。

 

第十四幕までを3つに分類すると以下の通りです。

  1. ヒロインの心情:『どうにもとまらない』『マイフェアレディ』『ある晴れた日に』『雨だれ』『Trust』
  2. 夢世界のモチーフ:『いばら姫』『マランドリーノ』『都囃子』『ハッピーアンバースデイソング』
  3. 両方:『アマデウス』『学園天国』『美しく蒼きドナウ』『カノホナピリカイ』『チェインギャング』

※第九幕『美しく蒼きドナウ』に関して補足。

西村氏が『(2001年宇宙の旅の)映画で「主人公が人間から離れて行く」ということに孤独を感じたんです。』と答えていました。

ヒロインの心情にも結び付いているため「両方」としています。

 

 

それでは、問題の第一幕についてです。

『いばら姫』は呪いにかかった姫を王子が助けに行くお話でした。

音楽の才能を持つ者(菜々美)が些細なこと(観客の視線)をきっかけに挫折する物語とは、全くの無関係です。

心情に結び付けるパターンは当てはまりません。

 

どちらかと言えば、『いばら姫』は夢世界のモチーフです。

バラが好きなフルートの先生や、イバラの蔓延るステージが要因ですが、他の幕と比較して、元ネタとの結びつきが弱い印象を受けました。

バラに関連したものが共通点のほとんどだったからでしょう。

 

さらに、タイトルがグリム童話を由来にしており、バレエ音楽『眠りの森の美女』との繋がりも分かりづらくしていました。

ディスコードの名前(カラボス)が無かったら、バレエ音楽との関係に気付けなかったかもしれません。

「タイトルと元ネタの関連性の弱さ」が私の感じた違和感の正体です。

 

 

違和感の意図

何故、このような違和感が発生したのでしょうか。

 

第十三幕のタイトルの由来についてのインタビューがありました。

西村氏:ちなみに、自分が初期につけていたタイトルも某楽曲から取っていたのですが、「さすがにそれは」と笑われましたね(笑)。

蟹江氏:あれは不良ではなく、むしろ盗んだバイクで行くあてもなく走り出すことが出来ない子供のための曲だと思うので(笑)。直情的な智美とはちょっと違うのかなと。

第十三幕『チェインギャング』の初期タイトルは異なっていたようです。

少なくとも第十三幕はシナリオが先にあり、あとからタイトルを決めていたのでしょう。

 

西村氏によると、第一幕は「音楽とバラ」「天才と挫折」がテーマです。

(チューナーズノート2のP26、メモリアルドレス[いばら姫]のイラストに寄せたコメントより)

「音楽とバラ」がテーマとされていたのは、第十三幕とは逆でタイトルが先にあったためと推測しました。

 

タイトルが先に決まっていたのであれば、どのような理由があったのでしょうか?

蟹江氏:シーズン1は夢世界や調律についてのチュートリアル的な側面を持ち、シーズン2では調律にこなれてきて自由度が出てきたと思います。

同インタビューより 

シーズン1の最初である第一幕には、世界観を説明するチュートリアルとしての役割がありました。

「少女を呪いから救う」、ストーリーの共通項があり、知名度もある『いばら姫』はチュートリアルに最適な題材です。

 

このような理由から『いばら姫』が題材に選ばれたのでしょう。

バレエ音楽のタイトル『眠りの森の美女』にしなかったのも、タイトルにバラを入れて、バラの印象を強めるためだったのでしょうね。

 

ここである共通点に気付きます。

ストーリーの共通点「少女を呪いから救う」は、ららマジだけでなく『ニーベルングの指環』にも関連していたのです。

 

 

姫を救う王道ストーリー

グリム童話の『いばら姫』は、呪われて眠りについた姫を助ける話でした。

ニーベルングの指環』の第2夜『ジークフリート』は、罰を受けて眠りについた姫を助ける話です。

 

『いばら姫』と『ニーベルングの指環』には、類似性があります。

 

『いばら姫』の「いばら」には、王子以外が城に入るのを拒む役目がありました。

ニーベルングの指環』の「ブリュンヒルデを囲む炎」も、通れるのは英雄だけです。

どちらも同じ役割で、姫を救う者しか通しません。

 

第一幕の元ネタ解説では、2つの話の類似点に気付かれないように、分けて書いていました。

 

 

ららマジでは「姫」という単語が時々使われています。

第一幕の『いばら姫』もそうですが、第九幕では「ホニャ・ラーラ姫」が登場しました。

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映画の中身に合わせ、夢世界で囚われた姫を救う筋書きでした。

姫を救う点で、『いばら姫』『ニーベルングの指環』との類似性が見られます。

 

第九幕のように、「姫」がホニャを指すことは多いです。

ららドリでは、ヒルデがお姫様であると明かされています。

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ただ、明らかな例外として、第一幕の「いばら姫」がありますね。

この「姫」は、調律対象である菜々美を指していました。

 

しかし、「姫」を「菜々美」以外に置き換えると、「いばら姫」の異なる意図が見えてきます。

 

第一幕には、チュートリアルの役割がありました。

なので、呪われた少女(器楽部員)を救うとも捉えられます。

 

『ららドリ』は30名の器楽部員を救った後の話でしたが、インタビューで後半の最初あたりと言われていました。

蟹江氏:『ららマジ』全体の物語からすると、結末の話ではないです。

大体、後半に入りたてくらいのお話です。

(再び、同インタビューより)

器楽部員を救うのは、ららマジ前半の目的となりますね。

 

同じように、「いばら姫」がホニャならば、炎に封じられた姫を助ける意味になります。

これはそのまま、『ららドリ』の話です。

『ららドリ』は後半の入りたてなので、およそストーリー中盤ですね。

 

もう少し踏み込んで考えれば、「姫」はブリュンヒルデです。

姫を救うとは、ブリュンヒルデの抱える問題(神族による人間の軽視)の解決となります。

これがストーリー後半の目的です。

 

 

『ららマジ』『いばら姫』『ニーベルングの指環(第2夜)』には、姫を救うが共通していました。

その「姫を救う」に、ららマジでは様々な意味を散りばめてあったのです。

  1. 第一幕のヒロイン(菜々美)を救う⇒第一幕のストーリー
  2. 呪われた少女(器楽部員)を救う⇒ストーリー前半の目的
  3. 封じられた姫君(ヒルデ)を救う⇒ストーリー中盤の目的
  4. ブリュンヒルデを自身の抱えてる問題から救う⇒ストーリー後半の目的

「姫」に複数の意味を持たせています。

第一幕のタイトルが『いばら姫』と決まったのは、『ニーベルングの指環』にも共通する「呪われた姫を救う王道の物語」だったからです。

 

西村氏によると、第一幕は「音楽とバラ」「天才と挫折」がテーマでした。

タイトルが「いばら姫」と決まっていたため、第一幕のテーマに「バラ」が含まれたのでしょう。

もうひとつのテーマ「天才と挫折」は第二幕とセットになっていたからですね。

 

また、バラに注目させることで、「姫」への関心が向きにくくなります。

その意味では、チュートリアルの役割も「いばら姫」の意味を隠すのに都合が良かったのでしょう。

 

ただ、これだけ多くの意味を持たせたため、他の章のタイトルと比べて、元ネタとの関連性が薄くなってしまったのです。

これが違和感の真相でした。

 

このように、ららマジに登場する「姫」はホニャを指しているかもしれません。

今度は、期間限定イベントに出てくる「姫」に注目してみましょう。

 

 

東奏のお姫様はだれ?

期間限定イベントに「姫」が関わってくるのは、「奏祭 お化け屋敷編」です。

イベント内の、東奏郷土史に登場します。

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「敵国との戦に破れた城主は、討ち死にとなりました」

「ただひとり生き残った幼いお姫様は城に仕えていた忍者によって助け出されましたが……」

「逃げ道はどこにも残されておらず、忍者はお屋敷に立てこもり、姫を守ろうとしたものの……」

「多勢に無勢で、忍者の一族も、お姫様も誰ひとり生き残ることはできなかった」

「忍者とお姫様の無念は、忍者屋敷があった場所に長く残っており……」

「不用意に屋敷があった場所に近づくと、姫を狙う敵国の兵士と勘違いされ」

忍者の霊により、恐ろしい目にあわされるだろう」

イベント『奏祭 お化け屋敷編』に登場する東奏郷土史より

忍者屋敷があった場所が現在の東奏学園だったので、奏祭のお化け屋敷の題材として用いられました。

 

イベントでは、神社でお祓いし、お供えをするためにお城があった場所へ行きます。

そこが郷土資料館です。

 

郷土資料館は、定期演奏会を行なうコンサートホール(祝祭劇場)があるところでしたね。

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「姫」と言えばホニャを指すことが多いと推測しましたが……

この東奏史に登場する「お姫様」も、ホニャなのでしょうか?

 

 

特技の疑問

郷土資料館と言えば、ヒルデのボーカルが、チューナーの記憶に残っていました。

チューナーズノートP66にホニャの趣味と特技が載っています。

  • 趣味:分析し、解説すること
  • 特技:音楽に関する才能を見出す、賭け事、歌

その中の特技に「歌」がありました。

「魔法の音」と呼ばれる定期公演に、ヒルデがボーカルとして参加していた証でしょう。

 

他も見ていきましょう。

趣味の「分析し、解説すること」は、ホニャちゃんの語り手として性格が表れています。

論理的思考を好むところは、ブリュンヒルデの問題に冷淡に対処した神王の影響なのでしょう。

 

趣味の「音楽に関する才能を見出す」は、戦乙女の役割に関係します。

英雄の召喚する魔法少女は旋律魔法を扱うので、音楽の才能があった方が良いのです。

 

このように趣味や特技から、戦乙女や神族との繋がりが見出せます。

 

 

残る一つは「賭け事」。

賭け事が強い人は、頭の回転が早く判断が冷静で、数字にも強い印象です。

他には、「勝負所で勝ちを譲らない」「運が良い」といった点が挙げられます。

 

北欧神話』の戦乙女は、人間界で英雄を鍛えるため、戦場で勝利へと導く手助けをしていました。

ある意味、「勝利へと導く戦乙女」=「賭け事に強い」と言えなくもありません。

しかし、戦乙女との関連性を示すには、すでに分かりやすい特技(音楽に関する才能を見出す)がありました。

この「賭け事」の意図って何なのでしょう?

Q1:ホニャの特技「賭け事」の意図は?

 

 

名前の疑問

東奏郷土史の「姫」とホニャに接点があるのなら、東奏市にも何か縁があるのでしょうか?

 

「ホニャ」と言えば、ホーム画面の「保弐那」銀行に気付いた人も多いでしょう。

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矢印の先にある銀行です。

 

保弐那銀行は東奏商店街にあります。

漢字の読みはコミックマーケット92の企業ブースで確認できした。

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保弐那銀行は「HOINA BANK」。

保弐那はホイナと読みます。

 

しかし、先ほどのホーム画面を拡大してみると……

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保弐「耶」と誤植されています。

読みから考えて、おそらく保弐「那」の方が正しいです。

「那」と「耶」を間違えたのは、保弐那⇒保弐耶で、「ホニャ」と読めるからでしょうか?

 

器楽部には「ナ」を「ニャ」にしがちなネコ娘先輩がいますね。

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初対面のチューナー君をチューニャーと呼んでいました。

 

ならば、器楽部にいたヒルデが「ホイナ」だったため、「ホニャ」と呼ばれたのでしょうか?

器楽部時代のヒルデのあだ名が、「ホニャ」であると推測すると、メインストーリーの謎が一つ解決します。

かつて第九幕で、蒼先輩の策略で窮地に陥った際、グリムゲルデが魔力を回復してくれました。

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何故、この時の菜々美は懐かしいと感じて「ホニャちゃん」と呟いたのでしょう?

 

ブリュンヒルデグリムゲルデは共に戦乙女です。

戦乙女の魔力が似た性質を持っていたため、過去にブリュンヒルデに魔力を供給してもらった時を思い出したのでしょう。

 

その過去とは、器楽部と共にあった頃のヒルデですね。

当時のヒルデは、「ホニャちゃん」と呼ばれていたのかもしれません。

 

そうだとしたら、東奏に残る「保弐那」とヒルデには、どのような繋がりがあったのでしょうか?

Q2:ヒルデと「保弐那」の関係は?

 

 

仮説の検証

これまでに出た推測・疑問は、以下の通りです。

  • 「姫」はホニャを示すことが多い。
  • 東奏郷土史に出てくる「お姫様」はホニャを指す?
  • Q1:ホニャの特技「賭け事」の意図は?
  • 東奏商店街にある「保弐那」銀行。
  • ホニャはヒルデのあだ名の可能性。
  • Q2:ヒルデと「保弐那」の関連は?

東奏郷土史の「お姫様」をホニャと仮定して、仮説を立てます。

 

 

保弐那一族は東奏に住む、由緒ある家柄です。

東奏郷土史に記されたように、保弐那の城主は討ち死にとなりました。

同じく、城でひとり生き残ったお姫様(ホニャ)も亡くなり、忍者の一族(戦乙女)は姿を消します。

しかし、保弐那の名を受け継ぐ者は、城の外で生き残っていました。

その者が才能を活かして設立したのが、保弐那銀行です。

 

ホニャ(東奏のお姫様)の持つ賭け事の才は、人間だった頃、親から受け継いだものだったのです。

 

また、忍者が仮面を付けた戦乙女だとすれば、忍者と姫の遺体は城に残らないでしょう。

それが原因で「郷土史に忍者の霊が出る話が残った」と考えています。

 

ホニャが戦乙女になる前、まだ人間だった頃の名字が「保弐那」。

人間のヒルデになった時、昔の「保弐那」の名を使ったのです。

それを珠樹先輩が「ホニャ」と読んで、彼女のあだ名となったのではないでしょうか。

 

 

もし、この推測が正しい場合、ホニャは忍者の活躍した戦国時代あたりの生まれになりますね。

 

以前、第二幕でホニャが『ヨーロッパの街並みをバロック音楽の時代の再現』と言っていました。

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第二幕の元ネタ解説で扱った通り、モーツァルト古典派音楽の代表的な作曲家です。

 

古典派音楽の時代を扱っているはずなのに、何故か街並みがバロック音楽の時代でしたね。

この食い違いについて「古典派の時代が短かったため、街並はバロック音楽の時代とあまり変わらなかった」と、第二幕の元ネタ解説で説明しました。

※『バロック音楽』の説明は、チューナーズノートP77の音楽用語辞典に詳しく載っています。

 

ここで気になるのは、ホニャが実際のバロック時代の街を見たかのように話すポイントです。

ホニャが、その時代に居たのでしょうか?

 

バロック時代は「17世紀初頭から18世紀半ばまで」ですね。

それに対し、忍者が活躍した戦国時代は「15世紀末から16世紀末まで」です。

 

『戦国時代の東奏で誕生(15~16世紀)→バロック音楽の時代(17~18世紀)に居た』

時系列としては正しいですね。

バロック音楽の時代は器楽音楽が浸透し始めた時期なので、この時代をホニャが過ごしていたなら、すごく面白い繋がりです。

 

 

もうひとつ仮説が正しいなら、説明の付くことがあります。

「戦乙女ブリュンヒルデは元人間である」です。

 

百花とグリムゲルデの同一人物説にも関わりますね。

戦乙女グリムゲルデを人間の草薙百花とするのと同じだからです。

 

推測『ニーベルングの指環4~神王による罰と対処~』で、カグラ君が草薙百花を戦乙女にするように助言したと推測しました。

戦乙女ブリュンヒルデの前例があったため、神王に助言しやすかったのではないでしょうか。

 

ただ、これだけでは仮説が正しいとは言えません。

もう一つ、手掛かりを示します。

 

 

純粋培養の姫君

グリムゲルデブリュンヒルデを「純粋培養の神族の王族」と称していました。

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ここで使われる「純粋培養」。

造語を使用してまで、純血のような「血統による繋がり」を意図的に避けています。

 

純粋培養とは、何でしょうか?

一般的に「培養」とは、自然界から採取した微生物を人工の環境下で育てること。

例えば「土壌から採取した大腸菌を、寒天培地の入ったシャーレで培養する」などです。

これに「純粋」を付けたすならば、「自然界の影響がほとんど無い(純粋な)大腸菌を培養する」ですね。

 

「純粋培養」とは、前の環境の影響が無視できるほど小さく、別の環境下に移して、ほとんどを過ごしてきたこと。

 

純粋培養の神族の王族がブリュンヒルデなので、別の環境は「神々の住むアースガルズ」です。

「培養」から、アースガルズに来る前の環境が存在したと読み取れます。

その環境が、「人々の住む世界」ならば、ブリュンヒルデは元人間です。

「前の環境の影響が無視できるほど小さい」ので、人間として生きていた時間はかなり短いでしょう。

人間への先入観がなければ、神族の価値観に染まりやすく、戦乙女として死をもって英雄を城へと導くのに躊躇しません。

神王にとって、非常に都合が良いですね。

 

先ほどの東奏郷土史に当てはめてみましょう。

「ただひとり生き残った幼いお姫様は城に仕えていた忍者によって助け出されましたが……」

「逃げ道はどこにも残されておらず、忍者はお屋敷に立てこもり、姫を守ろうとしたものの……」

「多勢に無勢で、忍者の一族も、お姫様も誰ひとり生き残ることはできなかった」

お姫様は幼くして亡くなっています。

加えて、お姫様が城の中で大事に育てられた「箱入り娘」ならば、他人との接触が少ないので、本当に「純粋」だったのでしょう。

 

ブリュンヒルデも元は人間だったと考えられます。

 

 

ニーベルングの指環』の戦乙女たちは異母姉妹であるとの解釈がありました。(推測『ホニャの正体1~同一人物~』

ブリュンヒルデだけが大地の女神エルダの娘である、それには意味があったのです。

父ヴォータンは娘ブリュンヒルデに、秘密を打ち明けました。

あげくに地中の奥深く大地のふところにもぐり、愛の秘術でエルダを物にして、知恵の女神の誇りをくじき、いやおうなしに口を割らせた。

私は彼女に知恵を授かり、エルダは私のたねを宿した。

こうして、娘よ、知恵の女神がお前を産んだのだ。

ニーベルングの指環』より引用

※大地のふところ(der Erde Schoß)はエルダの子宮の意味も含みます。

 

ニーベルングの指環』のヴォータンは、圧倒的な力でエルダを征服していました。

ブリュンヒルデにとって、自身の出生のエピソードは衝撃的です。

双子の愛情に心を揺さぶられ、父に反抗したのも、この話が下地になっていると考えています。

 

ららマジのブリュンヒルデも、自分が人間だったこと(出生の秘密)が、父の命令に反する動機に繋がっているのかもしれませんね。

 

 

ブリュンヒルデを「純粋培養の神族の王族」と称したのはグリムゲルデです。

グリムゲルデは、ブリュンヒルデが元人間だったと知っているのでしょう。

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グリムゲルデヒルデを親友と認識していました。

百花とブリュンヒルデは、英雄として導こうとした頃からの、長い付き合いです。

 

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グリムゲルデの仮面は怒りを隠すための仮面でした。

親友の境遇を知って、怒っていたのです。

神族や神王に対する怒りを隠すために、仮面を付けていたのですね。

 

 

この仮説は、数多くの元ネタの解説・考察・推測の上に成り立っています。

必ずしも正しいと言えるものではありません。

ですが、グリムゲルデの「純粋培養」の一言と仮面の下の怒りが、彼女も人間だったと証明しているように思えます。

 

ホニャも、他の器楽部員と同じく、元々は「ひとりの人間の少女」だったのかもしれません。

そう思うと、彼女の心の傷の深さが、一層強く感じられます。

 

 

神王も悪役かと言えば、そうではありません。

神王は、神族の王としての責務がありながらも、封印の炎でブリュンヒルデをノイズから守ろうとしていました。

 

また、神王は世界の情勢を知り、「世界の救済」と「人類の尊厳軽視」の選択を迫られています。

世界を救うには、多少の犠牲に目をつむるしかなかったかもしれません。

この選択にも、葛藤があったのではないでしょうか?

 

神王の悩みも、我らが調律師の英雄が救ってくれるのでは、と思っています。

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なぜなら、魔法少女は「現状唯一の」対抗手段です。

今後、ノイズへの新たな対抗策が登場するのでしょう。

調律師の英雄なら、新たな道を開いてくれると期待しています。

蛇足:ヒルデのフルネーム

一般に、ヒルデは欧州で使われる人名です。

フルネームを考える際、亜理砂・エロイーズ・ボー=ボガードのようにミドルネームが存在する可能性があります。

「保弐那」を人間時代の名字と考えて、ラストネーム(名字)に使われたとしましょう。

その場合、フルネームで「ヒルデ・保弐那」となります。

 

ただし、「保弐那」がラストネームに使われたとは限りません。

両親のラストネームを両方引き継がせたい場合、ミドルネームとして入れられるからですね。

そのため、「保弐那」がミドルネームで使用される「ヒルデ=保弐那・???」の可能性もあります。

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ホニャちゃんの経歴まとめ

このまとめは、本記事で扱った推測等を含みます。

  • 東奏の城主、保弐那の娘として生まれる
  • 戦乙女(忍者)に英雄として見出される
  • 敵国の戦に破れ、幼くして亡くなる(人間としての死)
  • ブリュンヒルデとして神王に育てられる(アースガルズの神族となる)
  • バロック音楽の時代のヨーロッパで、器楽音楽を知る
  • 戦乙女として活躍、草薙百花を導く
  • 器楽部の演奏に惹かれ、人間に堕ちる(人間の身体を得る、同時に夢世界も発現)
  • ヒルデとして器楽部に入部し活動する
  • 草薙百花を英雄として導くのを拒否、罰として神王の命令により、カグラ君に封印される(人間のヒルデが封印される)
  • ホニャちゃんがチューナー君に救われる(夢世界の超自我を現実世界に召喚)
  • ヒルデが炎の封印から、チューナー君に救われる(ららドリ)
  • ブリュンヒルデの抱える問題も、チューナー君が解決する?(将来)

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